物理基礎 / 電気

オームの法則と抵抗

要点整理

抵抗とは何か

前の単元「電流と電圧」で、電圧は電流を流そうとする"押す力"にあたる量だと学びました。では、同じ電圧をかけても、導線によって流れる電流の大きさが違うのはなぜでしょうか。それは、導線ごとに電流の流れにくさが異なるからです。この電流の流れにくさを表す量を抵抗といい、記号は $R$、単位はΩ(オーム)を使います。

水のたとえで考えると、抵抗は「水道管の細さ」や「管の中のつまり具合」に相当します。管が細かったり詰まっていたりすると、同じ高低差(電圧)をかけても水(電流)は流れにくくなります。抵抗が大きい導体ほど、同じ電圧に対して流れる電流は小さくなるのです。

オームの法則

電圧 $V$・電流 $I$・抵抗 $R$ の間には、次の関係が成り立つことが実験によって分かっています。これをオームの法則といいます。

$ V = IR $

この式は「電圧は、電流と抵抗の積に等しい」という意味です。式の形から、次の2つのことが読み取れます。

  • 抵抗 $R$ が一定のとき、電圧 $V$ を大きくすると、電流 $I$ も比例して大きくなる。
  • 電圧 $V$ が一定のとき、抵抗 $R$ を大きくすると、電流 $I$ は反比例して小さくなる。

この式は、求めたい量に応じて次のように変形して使うことができます。両辺を $R$ で割ると電流について解けます。

$ I = \frac{V}{R} $

また、$V = IR$ の両辺を $I$ で割ると、抵抗について解けます。

$ R = \frac{V}{I} $

どの形を使うにしても、もとは同じ $V = IR$ という1つの式です。問題を解くときは、まず与えられている量と求めたい量を確認してから、どの形に変形するかを決めましょう。

下のシミュレーションで、電圧 $V$ と抵抗 $R$ をスライダーで変えると、流れる電流 $I$ がどう変わるかを確かめてみましょう。

例題

例題1(基本)

問題

抵抗10Ωの電熱線に、2.0Aの電流が流れています。このとき、電熱線の両端にかかっている電圧は何Vですか。

解答・解説を見る

オームの法則 $V = IR$ に、$I = 2.0\ \text{A}$、$R = 10\ \Omega$ を代入します。

$ V = IR = 2.0 \times 10 = 20\ \text{V} $

答え: 20 V

例題2(標準)

問題

ある電熱線に6.0Vの電圧を加えたところ、0.30Aの電流が流れました。この電熱線の抵抗は何Ωですか。

解答・解説を見る

求めたいのは抵抗 $R$ なので、オームの法則 $V = IR$ を $R$ について解き直します。両辺を $I$ で割ると、

$ R = \frac{V}{I} $

となります。ここに $V = 6.0\ \text{V}$、$I = 0.30\ \text{A}$ を代入します。

$ R = \frac{6.0}{0.30} = 20\ \Omega $

答え: 20 Ω

例題3(応用)

問題

ある抵抗 $R$ に電圧を加えたところ、0.50Aの電流が流れました。次に、この抵抗の両端の電圧を2倍にすると、流れる電流は何Aになりますか。ただし、抵抗の値は変わらないものとします。

解答・解説を見る

抵抗の値がわからなくても、比の関係を使って解くことができます。

最初の状態を式で表すと、電圧を $V_0$ として、

$ V_0 = I_0 R = 0.50 \times R $

です。次に、電圧を2倍にした状態を考えます。新しい電圧を $V_1$ とすると、

$ V_1 = 2 V_0 = 2 \times 0.50 \times R = 1.0 \times R $

となります。抵抗 $R$ は変わらないので、このときの電流 $I_1$ は、オームの法則 $I_1 = \dfrac{V_1}{R}$ より、

$ I_1 = \frac{1.0 \times R}{R} = 1.0\ \text{A} $

このように、抵抗が一定であれば、電圧を2倍にすると電流も2倍になります(電流は電圧に比例するため)。

答え: 1.0 A

練習問題

問題

抵抗20Ωに電圧5.0Vを加えました。流れる電流は何Aですか。

答え

$I = \dfrac{V}{R} = \dfrac{5.0}{20} = 0.25\ \text{A}$

答え: 0.25 A